洗い場で三之助の体を見てぎょっとした。無数に走る縄の跡は何だ。 慌てて尋ねれば、思い当たる節がございませんというような顔をした後 湯に浸かる頃に、あぁ委員会で、と言い出した。委員会でどうやったら そんな縄の跡がつくんだ、っていうか今日は縄の貸し出しなかったぞ。 ってことはその縄、私物か。こわっ。
今日もマラソンだったんだけど滝夜叉丸が最近ちょー怖くてさ、なんか 鬼気迫る顔で縄打たれた。
縄を打ちたくなる気持ちは分かるし実際打つが、これは、異常だろう。
とりあえず、先輩を呼び捨てすんなと言っておいた。


りん、りん、りん、とどこからか音がする。次第に近づくその音の方向を 探ると、三之助が歩いてきていた。三之助、鈴か何かつけているのか と尋ねると、あぁはい昨日作が買ってきて、と答えた。ふん、富松か。
というかお前忍ぶ気ないだろうと言ったら先輩に言われたくないですと 言われた。一体こいつは何を言い出すのか。確かに優秀で美しい私の 存在感は隠そうとて隠せるものではないが。とりあえず外しておけ、と 言うと、嫌ですと身を引いた。できるかぎり外すなって言われてるんで と逃げる三之助を慌てて追う。迷い込まれてはたまらない。




迷子対策と言い張る
縄で縛らずとも鈴で示さずとも、手をつなぐだけで十分ですのに。ねえ?