ぽたり、と頭にしずくが落ちた。雨かと空を仰げばそこには青が広がる ばかり。次が落ちる気配もなく、気のせいかと走って緑に追い着いた。

ぽたり、と頭にしずくが落ちた。教室の中なのに、と首をひねって、上を 向いても、乾いた天井が延びるばかり。前にもこんなことがあったような と考えていると、その額にまた、ぽたり。うすっきみ悪くなって、隣を 歩く同級生の袖を掴む。
「どうしたよ」
形のないぼんやりとした不安をどう説明したらいいだろうか。最近さ、と 口を切ったはいいが、あとが続かない。結局、よく降られるんだよねと、 そんな言葉にしかならず、ここんとこは晴天続きだぞとあっさり普通に 返された。そんなことは俺も知ってる。


ばたり、と頭にどろりとした塊が落ちてきた。じわじわりと頭巾に染みて くる感覚に顔をしかめる。葉が落とした雫だと言い張るには量も多いし 粘度も高い。上を仰げば空と森と、ぬらりと赤い、




ば く ん
先生、三之助がいません。どこを探しても、いません。